不撓不屈

戦国史同盟管理人・蛛賢(Shuken)のブログです。 サイト運営情報、技術情報、備忘録、作品公開等について投稿しています。

戦国史Tips

※2020年5月25日現在の情報です。(念のため)
※長文です。

著作権侵害しないように創作活動をしなければなりません。
で、先日ふと沸いた疑問が、「戦国ゲームを作るときに、Wikipedia等を参考にしていたけど、引用して問題ないのか?」でした。
  • 二次利用にあたる場合、Wikipediaの二次利用のページを見ると、結構なことが書いてあります。
  • 下手すると、引用したすべてのページの情報をReadme.txtとかに書かないといけないのか…?と思いました。
  • 一方で、市販の歴史ゲームは「どこで調べた内容」「どこから引用した」は記載されておらず、何が正しいのかよく分かりません。(本当はネット情報も見てるはず…)
  • これまでに教科書で習ってきた歴史の知識を基にゲームを作ったら、「〇〇出版 日本史A」とか引用元を書かないといけないのでしょうか。
頭がごっちゃになりました。

そこで、社団法人や政府機関のウェブサイトで一から著作権を勉強したところです。

結論から先に申し上げますと、歴史的事実に著作権は発生しません。
歴史的事実を学んだ上で作品を制作することは「著作物の二次利用」にもあたりません。

(「いや当たり前でしょ」って思われるかもしれませんが、相当不安だったんです💦)

まず、歴史に関する文献及びネット情報についての著作権の考え方は以下のとおりです。
  • 歴史的事実、データは「著作物」といえないため、文献及びネット情報等の引用に制限はない。
  • 歴史的事実、データに対する考察等、著者の主観、まとめ方に独自性があれば、その箇所については「著作物」といえる。
このことは、一般社団法人日本書籍出版協会のホームページにも例示の上で掲載されています。
「6.剽窃・無断使用など著作権侵害に関すること」


そのため、歴史ゲーム制作は以下のことを念頭に置くと良いと思います。
  • 歴史的事実、データを調べるためだけであれば、引用しても著作権の侵害にはあたらない。
  • 歴史的事実、データに対する考察等、著者の主観、この他著作性があるものを引用する場合は、その部分は「著作物」といえるため、適切に対応しなければならない。
つまり、例えば以下の内容は歴史的事実なので、Wikipedia等で調べたとしても「著作物の二次利用」にあたらない、と整理できるかと思います。
  • 城の名前、別名、由緒、場所、築城年、築城者…など
  • 大名家の名前、由緒、歴代当主、家臣、居城、出来事…など
  • 武将の名前、生没年、父母兄弟、子息、居城、経歴…など
  • 戦争、同盟、改元、謀反等のイベント
ただし、以下は事実・データ以外の著者の著作性が含まれるため利用する場合は「著作物の二次利用」にあたる可能性が出てきます。
  • 紹介ページの構成、文章を引用する。
  • 年表を構成含めて引用する。(年表に載せる事柄の取捨には著者の主観が入るため)
なお、日本における著作権の有効期間は70年ですので、江戸時代に作られた話をモチーフにゲームを製作しても著作権侵害にはあたりません。ただし、その話の現代における解釈本を基にゲームを製作したら侵害にあたります。

引用情報を事実とデータに絞れば、著作権を誤って侵害せずに済みます。
おそらく、冒頭の市販の歴史ゲームに参考文献等の言及がないのは、こういう整理だからでしょう。
何かの著作物(例えば歴史漫画や大河ドラマ等)をベースに製作していれば、個別に使用許諾を得て、その著作権者のクレジットを表記しているのではないかと思います。


(後記1)調べた理由

ことの発端は、戦国史シナリオ「征西府」やサンプルシナリオ改造プロジェクトです。

繊細な事柄ですし、知らないうちに侵害してしまって、作品発表後に問題が発生しないように検討しながらも、いかに効率良く、各種設定値や解説文の充実させるかを考えていました。
特に膨大なシナリオの膨大な解説文の設定は、一つ一つ手入力していくと、それこそ年単位、気が遠くなる作業です。
ある程度機械的に設定する仕組みが必要だと思っていたので安心しました。

上記を踏まえ、教科書、書籍、ネット等で勉強し、創作活動に繋げていきたいと思います。

なお、私の個人作品には、純粋に「ゲーム制作にあたって助かりました」のリスペクトの意味で、Readme.txtに参考文献名を記述していきたいとも思ったところです。


(後記2)Wikipediaの記事の二次利用

ちなみに、Wikipediaの記事の著作物に対する二次利用は以下のページに記載があります。


要約すると次のとおりです。
  • 二次利用していいけど、いつ時点のWikipediaの何て記事を引用したって明記すること
  • 記事が別の資料を引用していたらその資料の要件に従うこと
  • 「参考資料:Wikipedia」だけではダメ
つまり、今回の件で、もし歴史ゲーム制作が「Wikipediaの著作物の二次利用」に該当するならば、採用した記事全てに次のような表記が必要であるということでした。



この戦国史シナリオは、「クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0」のもとで公表されたウィキペディアの項目<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%87%90%E8%89%AF%E8%A6%AA%E7%8E%8B">「懐良親王」</a>(2020年4月15日 (水) 17:35時点)、<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8A%E6%B1%A0%E6%AD%A6%E5%85%89">「菊池武光」</a>(2020年1月27日 (月) 01:15時点)…(引用した全ての記事)…を素材として二次利用しています。

※もちろん、記事の引用が二次利用に該当するのであれば、明記しなければなりません。


(参考)今回勉強させていただいた主なサイト




経産省は「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」(令和元年12月19日)を勉強させていただきました。ここの「Ⅱ-9-2 インターネット上の著作物の利用」が主な該当箇所です。

この準則は他にも「Ⅱ-2 他人のホームページにリンクを張る場合の法律上の問題点」等も記載があり参考になります。ざっくりいうと、リンクだけなら基本的に著作権法違反にはなりません。ただし、リンク先が.著作権法違反をしていたら、幇助になる可能性があります。

この他、Google検索でヒットしたJICAの「著作権ガイドブック」も勉強になりました。

今回、勉強結果を備忘の意味も込めて投稿しました。
投稿内容に誤りがあれば、お手数ですが、ぜひご指摘いただければ幸いです。
よろしくお願いします。
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こんばんは、蛛賢です。
先日、戦国史がバージョンアップされて、更に条件イベントが充実してきております。

シナリオ作者さん歓喜な内容だったわけですが、
充実すればするほど、関数、発生条件、発生イベントの数が増えるわけですから、

「この機能を実装するためには、この関数とこの発生イベントを組み合わせれば良い!」
…なーんてことを、何も見ずに瞬時にイメージするのは、そんなに容易ではないと思います。

そこで、今回とても便利な(であって欲しい)戦国史の条件イベント関連チートシートを作りました。

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チートシートというのは、本来はカンニングペーパーの意味です。
巷では、ソフトウェアのショートカットキー一覧や、プログラミング言語の便利な関数、など
覚えておくと便利なものたちを、(印刷も考慮して)PDF数枚にまとめ上げてしまったものを指しているようです。 

私が作成しましたチートシートは全3ページ。

■関数
■発生条件
■発生イベント

となっております。
対応する戦国史のバージョンは Ver.1.16c です。
少しでも戦国史シナリオ作者同志の皆さんの助力に繋がればと思います。

ちなみに、LibreOffice Draw で作成しました。参考になれば。


レッツ戦国史!
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