不撓不屈

戦国史同盟管理人・蛛賢(Shuken)のブログです。 サイト運営情報、技術情報、備忘録、作品公開等について投稿しています。

戦国史Tips

戦国史シナリオで家紋画像を表示させたい、といったものがあります。
ゲームで家紋が城に表示され、それが広がってく様はテンション上がりますよね。

今回「家紋を二次素材として使っていいのかな」と改めて思ったところです。

「商標」は、特許庁の「42.107.06 家紋からなる商標登録出願の取扱い」に記載がありました。


≪参考:解説されたブログ記事≫


ある程度は問題ないと思いました。
(家紋データをどうやって入手するかは別として)

ただ、自作の家紋が商標と被るのはダメかもしれませんね。

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備忘録になります。

以前サンプルシナリオ改造掲示板の方で、CPUの思考時間の話題がありました。

毎ターンサクサク動く方が望ましく、大名家・城・武将の中で、
一番影響が出るのは「城」であることから、これ以上城を増やすのはよくない。

といったものです。

その後、大名家? 武将? と色々な説が出てもいました。

これについて、戦国史作者のasakaさんにお尋ねしたところ、
その中であれば、確かに「城」が一番処理時間に影響させてしまう、とのことでした。


城以外の要素は単純に比例した時間が増えるようですが、
城だけは経路で接する城を一つ一つ思考するため指数関数的に時間が増えるようです。

当時は、プレーに支障が出る、ストレスを感じる、という意見も出ていました。


マシンパワーも向上し、今ではそこまで考慮しなくても良いのかもしれませんが、一つの視点として大事なことだと思います。

これらの要素以外にも、条件イベントにより複雑なシステムに組むことができるようになっていますが、
ループ等について、より処理時間が少ない方法で実装するように検討されるのも良いかもしれません。

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備忘のため、改めて投稿します。
戦国史シナリオで使用可能な関数一覧表。

関数名 用途
#Random 実数で0~1.0の間の乱数を返す
#Year 現在の年を返す
#Month 現在の月を返す
#Edition 戦国史FEなら0、戦国史SEなら1を返す
#生存大名家数 生存している大名家数を返す
#生存独立大名家数 生存している独立大名家数を返す
#石高順大名(順位) 臣従込み石高が指定の順位(1番から指定)の大名家番号を返す
(注:指定の順位の大名がいない場合はエラーになる)
#石高順独立大名(順位) 臣従込み石高が指定の順位(1番から指定)の独立大名家番号を返す
(注:指定の順位の大名がいない場合はエラーになる)
#直轄石高順位大名(順位) 直轄石高が指定の順位(1番から指定)の大名家番号を返す
(注:指定の順位の大名がいない場合はエラーになる)
#ランダム大名 生存する大名家番号をランダムに返す
#ランダム独立大名 生存する独立大名家番号をランダムに返す
#ランダム上位大名(順位) 臣従込み石高が指定の順位以内の大名家番号をランダムに返す
#ランダム上位独立大名(順位) 臣従込み石高が指定の順位以内の独立大名家番号をランダムに返す
#プレイヤー大名 プレイヤー大名の大名家番号を返す
#大名番号(大名家ID) 指定した大名家IDの大名家番号を返す
#城番号(城ID) 指定した城IDの城番号を返す
#城支配大名(城IDor番号) 城を支配する大名家番号を返す
#城包囲大名(城IDor番号) 城を包囲する大名家番号を返す(非包囲なら0を返す)
#城武将数(城IDor番号) 城内に居る武将数を返す
#城包囲武将数(城IDpr番号) 城を包囲する武将数を返す
#主家大名(大名家IDor番号) 主家(独立大名なら自分自身)の大名家を返す
#大名家武将数(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含む)の武将数を返す
(捕虜は含まない)
※人質も含まない(2021/1/22 弩爐豚さん感謝)
#大名家直属武将数(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含まない)の武将数を返す
(捕虜は含まない)
※人質も含まない(2021/1/22 弩爐豚さん感謝)
#城数(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含む)の城数を返す
#直轄城数(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含まない)の城数を返す
#石高(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含む)の石高を返す
#直轄石高(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含まない)の石高を返す
#経済(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含む)の経済を返す
#直轄経済(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含まない)の経済を返す
#足軽兵数(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含む)の足軽兵数を返す
#直轄足軽兵数(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含まない)の足軽兵数を返す
#騎馬兵数(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含む)の騎馬兵数を返す
#直轄騎馬兵数(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含まない)の騎馬兵数を返す
#鉄砲数(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含む)の鉄砲数を返す
#直轄鉄砲数(大名家IDor番号) 大名家(臣従大名含まない)の鉄砲数を返す
#従属大名家数(大名家IDor番号) 大名家の従属大名家数を返す
#臣従大名家数(大名家IDor番号) 大名家の臣従大名家数を返す
#資金(大名家IDor番号) 大名家の資金を返す
#航海技術(大名家IDor番号) 大名家の航海技術を返す
#鉱山技術(大名家IDor番号) 大名家の鉱山技術を返す
#城(武将IDor番号) 武将の居る(または包囲している)城番号を返す
(注:死亡している場合は最後に居た城番号を返す)
#包囲中(武将IDor番号) 武将が包囲中なら1を、それ以外なら0を返す
#所属大名(武将IDor番号) 武将の所属大名家番号を返す
(注:死亡している場合は0を返す。)
#当主城(大名家IDor番号) 大名家の当主の居る(または包囲している)城番号を返す
#捕虜大名(武将IDor番号) 武将が捕虜ならば拘束している大名家番号を返す(捕虜でなければ0を返す)
#人質大名(武将IDor番号) 武将が人質ならば拘束している大名家番号を返す(捕虜でなければ0を返す)
#武将足軽兵数(武将IDor番号) 武将の足軽兵数を返す
#武将騎馬兵数(武将IDor番号) 武将の騎馬兵数を返す
#武将鉄砲兵数(武将IDor番号) 武将の鉄砲数を返す
#統一成立 統一が成立したら1を、それ以外なら0を返す
#Round(数値) 小数点以下を四捨五入
#Floor(数値) 小数点以下を切捨て
#Ceil(数値) 小数点以下を切り上げ
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戦国史シナリオの備忘録です。
サンプルシナリオ改造プロジェクト内でも話題に挙がっていましたが、
戦死や謀殺された武将の没年をどのように設定するか。

病死はその没年設定が妥当かと思いますが、戦死等は何もなければ生き永らえそう。
サンプルシナリオにはそういった意図を汲んで、史実より長めに設定している武将もいるようです。

公式マニュアルをもう一度読んでみます。

---ここから---

■生年
 生年を設定します。 

■生年タイプ
 生年タイプを、「確実」・「不詳」・「非表示」の中から選択します。
 「不詳」に設定すると、ゲーム中では年齢に?が付きます。
 「非表示」に設定すると、ゲーム中では年齢は表示されません。 

■没年
 没年を設定します。 

■没年タイプ
 没年タイプを、史実に沿って「病死」・「戦死」・「処刑」・「不詳」の中から選択します。
 ゲーム中では、以下のような扱いになります。

①病死
 没年設定の±1年の範囲で武将は病死します。 

②戦死
 没年の年齢が標準寿命以下ならば標準寿命の±1年の範囲で病死しますが、没年設定の年齢が標準寿命以上ならば没年設定のの±1年の範囲で病死します。 

③処刑
 「戦死」と同じ扱いです。 

④不詳
 没年設定は無視され、標準寿命の±1年の範囲で病死します。 

標準寿命の設定は、「各種パラメータ設定」の項目を参照してください。
なお、どの設定にした場合でも、ゲーム中で武将は合戦時に戦死する可能性があります。 

---ここまで---

病死以外で設定すれば、ちゃんと考慮されて退場するようですね。

例:標準寿命を60歳とした場合

「70歳で病死と設定した武将」→「69~71歳で病死する」
「50歳で病死と設定した武将」→「49~51歳で病死する」

「70歳で戦死と設定した武将」→「69~71歳で病死する」
「50歳で戦死と設定した武将」→「59~61歳で病死する」(没年設定無関係)

「70歳で処刑と設定した武将」→「69~71歳で病死する」
「50歳で処刑と設定した武将」→「59~61歳で病死する」(没年設定無関係)

「70歳で不詳と設定した武将」→「59~61歳で病死する」(没年設定無関係)
「50歳で不詳と設定した武将」→「59~61歳で病死する」(没年設定無関係)

戦死は合戦時のパラメータによるもので、年齢とは関係しない。

つまり冒頭の「史実では早くに謀殺されたけど、生き永らえたら…」みたいな武将も、
没年をいじらず、史実どおりに設定していても、タイプを処刑や不詳にしていれば良さそうです。

サンプルシナリオを改めて見る機会があれば、その点も訂正できればと思います。

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※2020年5月25日現在の情報です。(念のため)
※長文です。

著作権侵害しないように創作活動をしなければなりません。
で、先日ふと沸いた疑問が、「戦国ゲームを作るときに、Wikipedia等を参考にしていたけど、引用して問題ないのか?」でした。
  • 二次利用にあたる場合、Wikipediaの二次利用のページを見ると、結構なことが書いてあります。
  • 下手すると、引用したすべてのページの情報をReadme.txtとかに書かないといけないのか…?と思いました。
  • 一方で、市販の歴史ゲームは「どこで調べた内容」「どこから引用した」は記載されておらず、何が正しいのかよく分かりません。(本当はネット情報も見てるはず…)
  • これまでに教科書で習ってきた歴史の知識を基にゲームを作ったら、「〇〇出版 日本史A」とか引用元を書かないといけないのでしょうか。
頭がごっちゃになりました。

そこで、社団法人や政府機関のウェブサイトで一から著作権を勉強したところです。

結論から先に申し上げますと、歴史的事実に著作権は発生しません。
歴史的事実を学んだ上で作品を制作することは「著作物の二次利用」にもあたりません。

(「いや当たり前でしょ」って思われるかもしれませんが、相当不安だったんです💦)

まず、歴史に関する文献及びネット情報についての著作権の考え方は以下のとおりです。
  • 歴史的事実、データは「著作物」といえないため、文献及びネット情報等の引用に制限はない。
  • 歴史的事実、データに対する考察等、著者の主観、まとめ方に独自性があれば、その箇所については「著作物」といえる。
このことは、一般社団法人日本書籍出版協会のホームページにも例示の上で掲載されています。
「6.剽窃・無断使用など著作権侵害に関すること」


そのため、歴史ゲーム制作は以下のことを念頭に置くと良いと思います。
  • 歴史的事実、データを調べるためだけであれば、引用しても著作権の侵害にはあたらない。
  • 歴史的事実、データに対する考察等、著者の主観、この他著作性があるものを引用する場合は、その部分は「著作物」といえるため、適切に対応しなければならない。
つまり、例えば以下の内容は歴史的事実なので、Wikipedia等で調べたとしても「著作物の二次利用」にあたらない、と整理できるかと思います。
  • 城の名前、別名、由緒、場所、築城年、築城者…など
  • 大名家の名前、由緒、歴代当主、家臣、居城、出来事…など
  • 武将の名前、生没年、父母兄弟、子息、居城、経歴…など
  • 戦争、同盟、改元、謀反等のイベント
ただし、以下は事実・データ以外の著者の著作性が含まれるため利用する場合は「著作物の二次利用」にあたる可能性が出てきます。
  • 紹介ページの構成、文章を引用する。
  • 年表を構成含めて引用する。(年表に載せる事柄の取捨には著者の主観が入るため)
なお、日本における著作権の有効期間は70年ですので、江戸時代に作られた話をモチーフにゲームを製作しても著作権侵害にはあたりません。ただし、その話の現代における解釈本を基にゲームを製作したら侵害にあたります。

引用情報を事実とデータに絞れば、著作権を誤って侵害せずに済みます。
おそらく、冒頭の市販の歴史ゲームに参考文献等の言及がないのは、こういう整理だからでしょう。
何かの著作物(例えば歴史漫画や大河ドラマ等)をベースに製作していれば、個別に使用許諾を得て、その著作権者のクレジットを表記しているのではないかと思います。


(後記1)調べた理由

ことの発端は、戦国史シナリオ「征西府」やサンプルシナリオ改造プロジェクトです。

繊細な事柄ですし、知らないうちに侵害してしまって、作品発表後に問題が発生しないように検討しながらも、いかに効率良く、各種設定値や解説文の充実させるかを考えていました。
特に膨大なシナリオの膨大な解説文の設定は、一つ一つ手入力していくと、それこそ年単位、気が遠くなる作業です。
ある程度機械的に設定する仕組みが必要だと思っていたので安心しました。

上記を踏まえ、教科書、書籍、ネット等で勉強し、創作活動に繋げていきたいと思います。

なお、私の個人作品には、純粋に「ゲーム制作にあたって助かりました」のリスペクトの意味で、Readme.txtに参考文献名を記述していきたいとも思ったところです。


(後記2)Wikipediaの記事の二次利用

ちなみに、Wikipediaの記事の著作物に対する二次利用は以下のページに記載があります。


要約すると次のとおりです。
  • 二次利用していいけど、いつ時点のWikipediaの何て記事を引用したって明記すること
  • 記事が別の資料を引用していたらその資料の要件に従うこと
  • 「参考資料:Wikipedia」だけではダメ
つまり、今回の件で、もし歴史ゲーム制作が「Wikipediaの著作物の二次利用」に該当するならば、採用した記事全てに次のような表記が必要であるということでした。



この戦国史シナリオは、「クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0」のもとで公表されたウィキペディアの項目<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%87%90%E8%89%AF%E8%A6%AA%E7%8E%8B">「懐良親王」</a>(2020年4月15日 (水) 17:35時点)、<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8A%E6%B1%A0%E6%AD%A6%E5%85%89">「菊池武光」</a>(2020年1月27日 (月) 01:15時点)…(引用した全ての記事)…を素材として二次利用しています。

※もちろん、記事の引用が二次利用に該当するのであれば、明記しなければなりません。


(参考)今回勉強させていただいた主なサイト




経産省は「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」(令和元年12月19日)を勉強させていただきました。ここの「Ⅱ-9-2 インターネット上の著作物の利用」が主な該当箇所です。

この準則は他にも「Ⅱ-2 他人のホームページにリンクを張る場合の法律上の問題点」等も記載があり参考になります。ざっくりいうと、リンクだけなら基本的に著作権法違反にはなりません。ただし、リンク先が.著作権法違反をしていたら、幇助になる可能性があります。

この他、Google検索でヒットしたJICAの「著作権ガイドブック」も勉強になりました。

今回、勉強結果を備忘の意味も込めて投稿しました。
投稿内容に誤りがあれば、お手数ですが、ぜひご指摘いただければ幸いです。
よろしくお願いします。
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